子どもの発達と「触覚」|敏感・鈍感の特徴と家庭でできる遊び

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はじめに

こんにちは、もんパパです。
前回の記事では「発達のピラミッド」についてお話ししました。
子どもの成長には「感覚」という土台があって、その上に「運動」や「学習」「社会性」が積み上がっていくんですよね。

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今回からは、その土台となる感覚の中でもとくに大事な「触覚」に注目していきます。
「服のタグが気になる」「泥遊びが嫌い」「ちょっとしたケガに気づかない」など、子どもの触覚の感じ方には個性があるんです。

今日は、「触覚とは何か?」「敏感・鈍感だとどうなる?」「日常でできる遊び」について、わかりやすくまとめてみたいと思います。


触覚ってそもそも何?

触覚は大きく分けて2段階の機能があると言われています。それが「識別系」と「原始系」です。

識別系」は皮膚を通して 温度・痛み・圧・触れられる感覚 を感じ、触れた対象物がどのような物かを認知してくれます。                                 「原始系」はその対象物が自分にとって安全なものか、有害なものかを瞬時に判断しています。

たとえば、赤ちゃんが泣いていてもママに抱っこされれば泣き止むのは、この2つの機能がしっかり働いているから。                                   ママに抱っこされる➜肌の温もりなどを感じる(識別系)➜安全と判断する(原始系)➜泣き止む

このように、触覚の2つの機能により「これは安全」という判断ができ、安心して日々の生活を送ることが出来ています。触覚は情緒の安定にも関わっているんですね。


触覚が鈍感な場合

では、その触覚が鈍感な子どもはどのような様子が見られるのか。下記に例をまとめてみました。

  • 腕に歯型をつけるほど強く噛むなどの自傷的な行動をする
  • 転んでもあまり痛がらない、気づかない
  • 爪や鉛筆をずっと噛む
  • 身近にあるものを噛んだり、なめたりしてしまう
  • 他人との程よい距離感がつかめず、すぐに抱きついたりする

触覚刺激が少なく感じてしまっているので、行動がやや極端になったり同じ行動を何度も繰り返したりしてしまう特徴があります。


触覚が敏感な場合

逆に、触覚が敏感な子は下記のような様子が見られることがあります。

  • 服のタグや靴下のゴムが気になるなど、衣服の違和感が強く、こだわりが強い
  • 少しでも手が汚れたりするとすぐに手を拭こうとする
  • 友達にちょっと触れられるだけで「イヤ!」となる
  • 髪をとかす・爪を切るのを嫌がる

少しの触覚刺激がその子にとってすでにキャパオーバーな状態….。触覚刺激から自分を「まもろう」・「逃避しよう」といった行動がみられる事が多いです。敏感さはその子にとって大きな負担になりやすいので、周りの理解と工夫が大切です。


日常でできる遊び

触覚の感じ方は「遊び」を通して少しずつ広げていけます。
ここでは家庭でもできる簡単な遊びを2つ紹介します。

1. 背中クイズ

子どもの背中に指で「丸」「三角」「数字」などを描いて当てっこするクイズ遊び。見えないところから入ってくる感覚情報を受け止め、頭で整理します。難しい場合などは、あらかじめ紙にいくつか形などを描いておいて目で見ながら正解を選べるようにしてもよいです。

慣れてきたら接する面積を小さくして指で描いてみましょう。指の本数を3→2→1本などと少なくしても難易度が変わってきます。また触れる強さなどを調整しても難易度調整が可能です。

2. ゆらゆらバランスボール

バランスボールに乗ってゆらゆら〜。ボールに触れたり他者に身体を支えてもらう場面が多いので触覚の過敏さを軽減する効果が期待できます。また、前庭覚・固有覚などにも働きかける事が出来る遊びです。まず最初はバランスボールにうつ伏せになって行ってみましょう。

慣れてきたら、バランスボールに座ってみたり・仰向けに寝てみたり色んな姿勢になって色んな身体の部位から触覚刺激を入れるようにしてみましょう。


まとめ

触覚は「日常の安心感」や「学習の土台」につながる大切な感覚です。
敏感さや鈍感さは「困った特性」ではなく「その子の個性」。
ただし、極端な場合には生活に影響が出ることもあるので、ちょっとした工夫や遊びで支えていけると安心です。

次回は「前庭覚」について。
からだのバランスや姿勢、運動と深く関わる感覚についてお話しします。

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